個人再生手続きは、民事再生法の特則としての位置関係にあって、個人再生手続(小規模個人再生や給与所得者等再生)を利用するには、民事再生法で定める「再生手続開始の要件」を満たしていることが大前提です。

この章では、個人再生の申立前に絶対に知るべき【再生手続開始要件】について、わかりやすく解説いたします!

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個人再生手続は、住宅ローンを除く借金の総額5,000万円以下の債務者が、借金の20%を3年で分割して支払うことで、残りの80%の借金は免除される債務整理の方法です。

さらに、手続はただ単に借金を減らすだけではなく、住宅を処分せずに守れることに大きな特徴があります。

しかし個人再生手続は、債務整理の中でも要件が大変に厳しく、手続も非常に複雑です。

そのため、個人再生手続を申し立てる場合には弁護士(または司法書士)等の専門家のアドバイスが必要になってきます。

また、裁判所においても、基本的には代理人として事前に弁護士をつけての申立てを想定されています。

個人再生手続きにおける詳細内容は、こちら(仙台)地方裁判所のHPよりご確認いただけます。

さらに、鹿児島地方裁判所のHPにおかれても、個人再生手続きの詳細をわかりやすく説明されております。

個人再生手続きの主なQ&Aは、名古屋・愛知簡易裁判所のHPよりご確認いただけます。

小規模個人再生とは?

本来、民事再生法が、個人について認められている手続には、

①通常の民事再生

②小規模個人再生

③給与所得者等再生

これら3種類です。

 

なお、①の「通常の民事再生」による手続は、手続が大変に厳格なため、一般的には利用されておりません。

もっとも、個人営業として、比較的に大規模に活動していた自営業者の方や自由業の方の場合では、「通常の民事再生」での手続を検討なさることになるでしょう。

「民事再生」とは何?

この章でも度々登場する「民事再生」ですが、そもそも民事再生とは何でしょうか。

民亊再生というのは、「再建型の倒産手続」であり、債務者が業務遂行やっ財産の管理を原則として維持しながら、債権者の法定多数により可決された債権計画に基づいて、事業や経済生活の再生を図る手続のことです。

つまり、会社を経営する方が、会社の経営権を失わずに「会社の債権」に向けての手続です。

いわば「民事再生手続は倒産の執行猶予的存在でありながらも、会社再建へ希望の出発」となり得る制度なのです。

民亊再生手続における開始原因とは?申立て原因が大原則!

個人再生手続(小規模個人再生及び給与所得者等再生)や、民事再生手続を開始するためには、まずは再生手続の申立てをすることがスタートです。

※この【再生手続の申立て】をしないことには何もはじまりません。

ただし、再生手続の申立てには下記のように、債務者に「再生手続開始の原因」があることが大原則なので、申立てをすれば誰でも再生手続が開始するわけではありません。

それでは、債務者(会社)が申立てをする場合の“再生手続開始の原因”を法令に基づいて確認しましょう。

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小規模個人再生手続を開始するには、まずは民事再生手続の申立て原因が大前提です。

次に、個人再生の利用において、その要件を満たすことは当然ですが、その前に、【民事再生全般における共通の再生手続開始要件】が必須の条件となるのです。

個人再生を利用するには、多くの要件が必要になりますので、慌てず!確実に確認してまいりましょう。

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小規模個人再生手続と給与所得者等再生手続の2つの制度

法人を主な対象としている民事再生手続ですが、個人でも利用できるように特則として認められたのが「小規模個人再生手続」と「給与所得者等再生」という2つの制度なのです。

このうちの「小規模個人再生」は、個人再生のなかでも最も基本の手続となります。

なかんずく「給与所得者等再生」においては、「小規模個人再生手続」のさらに特則として設けられている制度となります。

関連記事⇒給与所得者等再生の申立て要件とは?小規模個人再生とどう違うの?

小規模個人再生手続の利用要件とは?

本来、小規模個人再生手続は、小規模の個人事業者を対象とした制度ですが、前述したように、通常の給与所得者であっても、この小規模個人再生手続の利用が可能であり、また、多くの給与所得者が利用なさっています。

小規模個人再生手続は、このように比較的に小規模な案件について、将来の収入から、ある程度の返済を行うことができる債務者の、経済生活の再生を目的とした制度であるのです。

小規模個人再生手続は、住宅ローンの返済の他に、サラ金等からの借金を整理するために大変に有効な制度です。

しかし、小規模個人再生手続は、裁判所を利用する手続となりますので、それを利用するには「法律要件」を満たすことが必要となるのです。

小規模個人再生手続における再生手続開始決定の要件とは

民亊再生法 第33条

第1項 裁判所は、歳21条に規定する要件を満たす再生手続開始の申立てがあったときは、第25条の規定によりこれを棄却する場合を除き、再生手続開始の決定をする。

第2項 前項の決定は、その決定の時から、効力を生ずる。

 

小規模個人再生手続は、個人再生の特則で認められた制度です。

小規模個人再生及び給与所得者等再生手続はもちろんのこと、民事再生手続を開始するためには、まずは再生手続の申立てをすることがスタートとなります。

民亊再生共通の再生手続開始要件は下記の通りです。

①民亊再生手続における開始原因があること(民事再生法21条 第1項)

②再生手続開始申立の棄却事由がないこと(民事再生法25条)

③申立権者による適法な申立てであること

 

それでは、上記3つの要件を法令を基に確認してみましょう。

①「民亊再生手続における開始原因があること」とは

民亊再生法 第21条 第1項

債務者に破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあるときは、債務者は、裁判所に対し、再生手続開始の申立てをすることができる。

債務者が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないときも、同様とする。

 

①「債務者に破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれ」とは?

再生手続開始の原因に「債務者に破産の原因となる事実の生ずるおそれ」とあります。

この中の「破産の原因となる事実」とは、すでに現実において支払い不能状態であり、及び、支払い停止の状態は「支払い不能」と推定されます。

なお、法人の場合には、債務超過も破産原因とされています。

債務超過というのは、債務者の負債総額が資産総額を上回る“客観的状態”のことです。

また、支払い不能とは、【財産・信用等を全体的に考慮した弁済能力を継続的に各ため、即時に弁済すべき債務を一般的に支払うことができない客観的経状態のこと】です。

つまり、【破産の一歩手前の危機的状態】ともいえましょう。

再生手続開始の申立てにおいては、破産の場合と異なり、このような破産原因の事実が現実に生じている必要はなく、破産原因の事実が生じる恐れがあれば足りるとされています。

関連記事⇒借金の支払いが限界!死を思うより自己破産の免責制度で返済免除を!

「破産原因の事実が生じる恐れ」とは

それでは、さらに踏み込んで「破産原因の事実が生じる恐れ」とはどのような意味でしょうか。

これは、「事態をそのまま放置すると破産原因にとなる事実(支払い不能や債務超過)が生じることを意味しています。

つまり、たとえ現実において、支払い不能や債務超過の状況であっても、再生手続開始の原因があるものとみなされて、再生手続をとることが可能なのです。

なお、債務者について、現に破産原因が生じている場合も、再生手続の申立てができることは、破産手続中の債務者による申立てが認められております。(26条1項1号)

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②「債務者が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができない」とは何?

では、次の再生手続開始要件を確認してみましょう。

「債務者が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができない」ということです。

勘違いしやすいことですが、決して「弁済期に弁済できない」ということではありません。

債務者が財産の一部を処分して容易に弁済資金を調達することが可能であっても、そうすることによって事業の継続事態に著しい支障を来す場合であることが必要なわけです。

「事業の継続に著しい支障を来すことなく」返済可能であるかどうか

ゆえに、「事業の継続に著しい支障を来すことなく」弁済できるのかどうかが問題となりましょう。

例として、債務者が「設備投資」や「大きな貸倒取引先の発生」、あるいは「欠陥商品の製造物責任の負担」等で資金繰りが困難な状態に陥ったと想定しましょう。

この場合、債務の弁済のために、操業中の工場用の土地や建物の売却、原材料やその他の機械などの売却、さらには返済の見込みの立たない高利金融を利用するなどして、何とか弁済はできるものの、大切な事業の継続は明らかにできなくなります。

さらに例として、近い将来に、手形が不渡りになることが確実な場合は申立ての原因となりましょう。

このように、【事業の継続に著しい支障を来すことなく】というのは、「事業事態が危ないほどの支障」という場合でありますので、このような状況であれば、民事再生手続開始の申立てができるのです。

なお、このような状況において、債務者に民事再生正確の作成・可決・認可の見込みが必要かどうかについては、裁判所によって慎重な審理なされることとなりましょう。

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破産原因がすでに生じている場合には、個人再生手続よりも【破産手続】のほうが債権者の一般利益に適合するという理由や、再生計画の作成・可決・認可の見込みがないとの理由で、再生手続開始の申立てが棄却される場合があります。

ですので、場合によっては「破産手続」となりましょうか。

大変お辛い状況ですが、どうか弁護士としっかりご相談をなさって進めてくださいね。

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②再生手続開始申立の棄却事由がないこと

手続開始の原因が認められても、所定の棄却事由が1つでも認められれば、手続開始の申立ては棄却されます。

民亊再生法 第25条

次の各豪のいずれかに該当する場合には、裁判所は、再生手続開始の申立てを棄却しなければならない。

①再生手続の費用の予納がないとき。

②裁判所に破産手続又は特別清算手続が係属し、その手続によることが債権者の一般の利益に適合するとき。

③再生計画案の作瀬尾若しくは可決の見込み又は再生計画の認可の見込みがないことが明らかであるとき。

④不当な目的で再生手続開始の申立てがされたとき、その他申立てが誠実にされたものでないとき。

 

裁判所は、民事再生法第25条に該当する場合は、再生手続開始申立を棄却しなければなりません。

分割予納金制度とは何?

手続費用の中に、「分割予納金」というものがあります。

この「分割予納金」というのは、当初の再生計画に基づく月々の弁済額を本人に振り込ませてみて、本当にきちんと再生計画を実行することができるかを「テスト」する趣旨の制度です。

任意整理等では、弁護士が力を注いで債権者との合意に達しても、整理案を実行しない不誠実な債務者が見受けられるものです。

裁判所が介入する個人再生での正規となる手続で、そのような事態が起こると、債権者をはじめ、多くの関係者が多大な迷惑を受けるだけでなく、裁判所に対する信頼も損なわれてしまいかねません。

よって、「予納金」制度にしたわけです。

なお、この分割予納金は、再生計画の認可・不認可が決定した後に再生委員の報酬などを控除した残金が申立人の代理人(弁護士)に返還され、申立人代理人は、そこから報酬・実費等を控除し、残金があれば本人に返還されることになりましょう。

予納金と再生委員の関係

予納金は、個人再生委員の選任の有無により異なります。

弁護士が代理人となって申立てる場合には「個人再生委員」は選任されません。

一方、弁護士が代理人となっていない場合には再生委員を選任されています。

なお、予納金は各地方裁判所によって異なりますので、弁護士や裁判所にて事前に確認しましょう。

【東京地方裁判所の予納金の例】
・官報公示費用・・・2万円

・個人再生委員の報酬・・・15万円
(ただし、これは最初の6カ月間の分割弁済金の中から支払われます。)

・郵便切手(予納郵便)他

※費用の予納がなければ、手続費用を賄うことができないため、手続を進行させるのは不可能となりますので注意しましょう。

関連記事⇒裁判所が選任する個人再生委員とは何?どんな場合に選任されるの?

関連記事⇒これだけは知って!個人再生委員の持つ3つの権限と強制力を!

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弁護士や司法書士に個人再生手続を委任することで、

●書類作成や申立てを一任できます。

●難しい再生計画案を相談でき、作成していただけます。

●住宅を手放さない手続も依頼できます。

●委任することで(最短で)業者からの取立て・催促・督促を止められます。

当サイトにてご紹介する全ての弁護士・司法書士は個人再生手続はもちろん、任意整理や自己破産といった債務整理に特化した信頼と実績誇る法律事務所です。

なお、受任前の債務整理のご相談は、「無料相談」を実施しておりますので、どうか気軽に、何でもご相談をなさってくださいね。

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