【質問】

小規模個人再生手続における再生債権のみなし届出とは何ですか?

 

再生債権における「みなし届出」とは、債務者が個人再生手続を申立てする際に提出した、「債権者一覧表」に記載されている債権について、その債権を有している債権者がこれと異なる届出をしない限り、債権者一覧表に記載されている内容とおりの届出があったものとみなすことができることをいいます。
 

 

民亊再生法 第225条
 

債権者一覧表に記載されている再生債権者は、債権者一覧表に記載されている再生債権については、債権届出期間内に裁判所に当該再生債権の届出又は当該再生債権を有しない旨の届出をした場合を除き、当該債権届出期間の初日に、債権者一覧表の記載内容と同一の内容で再生債権の届出をしたものとみなす。
 

(届出再生債権に対する異議)
 

 

本章では、再生債権における【みなし債権】について法令を基にわかりやすく解説いたします!
 

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なぜ「みなし届出」の制度が設けられたの?

 

では、なぜこのような「みなし届出」の制度が設けられたのでしょうか。
 

そもそも、「みなし届出」とは、債権者一覧表の活用によって、再生債権者の「債権届」という負担を軽滅したものとされています。
 

個人再生手続においては、下記の法令のように、債務者が債権者一覧表の提出を義務づけられています。
 

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民亊再生法 第221条3項
 

前項の申述をするには、次に掲げる事項を記載した書面(以下「債権者一覧表」という。)を提出しなければならない。
 

(一) 再生債権者の氏名又は名称並びに各再生債権の額及び原因
 

(二) 別除権者については、その別除権の目的である財産及び別除権の行使によって弁済を受けることができないと見込まれる再生債権の額(以下「担保不足見込額」という。)
 

(三) 住宅資金貸付債権については、その旨
 

(四) 住宅資金特別条項を定めた再生計画案を提出する意思があるときは、その旨
 

(五) その他最高裁判所規則で定める事項
 

 

このように、債権者一覧表とは、個人再生手続の申立てをされた債務者に対して、債権を有している者の一覧表をいいます。
 

債権者一覧表は、債務者の申し出にあたり、「無担保再生債権」の上限額を超えないかどうかの判断をするために非常に重要な資料となるのです。
 

そこで、個人再生手続には、債務者から必ず債権者一覧表が提出されているので、再生債権者が債権者一覧表に記載された自らの債権の内容に異議がない場合には、【みなし届出】があったものとして、改めて債権届出をしなくてもよいこととした訳です。
 

債権者が「債権者一覧表」に異なる主張がある場合は?

 

債務者が債権者一覧表に記載した内容(債権額)に文句がなければ、債権者が改めて債権届出をすることはありません。
 

しかし、債務者が自身で認識している債務額と、債権者の主張する債権額が異なっている場合もあるのです。
 

そのような場合には、債権者の主張を尊重するべきとなりましょう。
 

それは、債権者一覧表の記載に、債権者の債権届出の効力を認めたのは、あくまでも再生債権者の債権届出の負担を軽滅させるためにすぎないからです。
 

すき焼き店のAさんの場合

 

それでは、すき焼き店を営むAさんの債権者であるBさんが、自らの債権につきAさんが提出した債権者一覧表に100万円である旨のあった場合を例えてみましょう。
 

Bさんとしては、100万円の再生債権で正しければ、そのままにしておけば100万円の金額で再建届出があったものとみなされます。
 

しかし、実は100万円ではなくて120万円の債権があった場合には、自ら120万円とのさいけんの届出をすれば「みなし届出」の効力は生ぜずに、120万円の届出の効力が認められることになる訳です。
 

みなし届出の効力の発生日はいつ?

 

 

民亊再生法 第225条
 

債権者一覧表に記載されている再生債権者は、債権者一覧表に記載されている再生債権については、債権届出期間内に裁判所に当該再生債権の届出又は当該再生債権を有しない旨の届出をした場合を除き、当該債権届出期間の初日に、債権者一覧表の記載内容と同一の内容で再生債権の届出をしたものとみなす。
 

(届出再生債権に対する異議)
 

 

みなし届出の効力の発生日は、法令のように、その債権届出期間の初日とされています。
 

なお、再生債権の届出には時効中断の効力があり、その起算日は「当該債権届出期間の初日」とされているのです。

 
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