今もなお、借金を苦に夜逃げをしたり、自殺を考える多くの方がおります。

また、借金を理由に離婚をしたり、失職したり、心や体を壊して、日々苦しい生活をされている方が大勢いらっしゃいます。

ところが、その多くの借金は本来、支払わなくてもよいものが多いのです。

支払わなくてもいい多額な借金を払っているからこそ、人々の暮らしを圧迫し、そして苦しめているのです。

あなたが支払い過ぎた借金は、必ず!必ず!取り戻すことができます。

払い過ぎた借金を「過払い金」といいますが、では、過払い金をどのようにしたら取り戻せるのでしょうか。

この章では、過払い金の返還の仕方と、何よりも【過払い】というものの意味を存在を、フィナンシャルプランナーが分かり易くご説明いたします。

利息制限法による過払い金返還請求を知ろう!

「過払い金—–]この言葉をどこかで聞いたことがあることでしょう。

法律事務所のCMで流れておりましたね。

過払い金を一言で言うと、“過払いとは、サラ金や信販会社などの貸金業者に高い利息を払い過ぎていた人が、払い過ぎていたお金を取り戻すことができる”ということなのです。

その場合、5年以上の長い取引きになっている場合では、過払いが発生している方が多いのです。

具体的には、貸金業者が「利息制限法で定める限度を超えて」債務者から受け取ってきた利息は、貸金業者の不当利益(民法704条)となります。

そのような利息を支払ってきた方々は、制限を超える払い過ぎた利息(制限超過利息)を元本の返済に充てたり、さらには、元本が完済になっていれば手元に取り戻すことができるのです。

なお、このように、払い過ぎた利息を返してもらえる金銭を「過払い金」と呼んでいます。

それでは、なぜ“過払い”は生じるのでしょうか。その前提として、まずは「利息制限法」について確認しましょう。

利息制限法とは何?

利息制限法という法律は、貸金業者が債務者にお金を貸し付ける際の金利を制限したものです。

※もしも「利息制限法」という法律がなかったら、貸金業者は高利でお金を思う存分貸し付けができてしまい、債務者といえば次第に生活が破綻してしまいます。

【利息制限法】

・貸付が10万円未満のとき        →利息は年20%まで

・貸付が10万円以上100万円未満のとき →利息は年18%まで

・貸付が100万円以上のとき       →利息は年15%まで

と定めており、貸付の金額が大きくなるほどに利息の制限も大きく、そして厳しくなります。

現実において、貸付が10万円から100万円までの方が多いと思われますので、その場合を考えてみるならば、利息は年18%までと制限されているのも関わらず、消費者金融などは、債務者に対して年29%という高利で貸付をしていたのです。

なお、通常の債務者の方々は、利息制限法という法律を知りません。(場合によっては、自分が借りた借金の利息がいくらかなども認識していない方も多いようです。)

つまり、年18%の利息の支払いのみのところを、年29%の非常に高い利息を支払い続けていたわけです。

利息制限法の“上限金利”を超えた部分は絶対的に無効

上記のように、法律で決められた上限金利は貸付額に応じて(15~20%)です。

この利息制限法の「上限を超えた金利」は絶対的に無効となりますので、制限利率を超過する利息や遅延損害金の約束をして返済している場合であっても、制限を超える部分は支払う必要はないのです。

債務者の方のなかには、利息制限法や過払い金というものの意味を知らない場合が多いことでしょう。

本来であれば元本の支払いがすでに完済しているのに、残元本が50万円あると思い、返済(例えば月々5万円の返済)を続けてしまう方もいます。

すると、元本が0円であるどころか、消費者金融に対して債務者が毎月5万円を“貸して”いる状況となるのです。

そのような状況にありながらも、なおも債務者は支払い続けて、過払い金の金額は雪だるま式に増えていきます。

過払い金は貸金業者の「不当利益」だから返還してもらう!

過払い金は、消費者金融や信販会社等が法律上正当な理由な根拠もなく受け取り、そして溜め込んでいるお金です。

このようなお金を法律的に「不当利益」を呼ばれます。

そもそも貸金業者は人々に「融資をするプロ」ですので、債務者から高利で受け取たお金は本来、正々堂々と受け取れないことを承知です。

そのような融資のプロ達が、事情を知っていながらも、弱い立場の債務者から高い利息を延々と受け取る行為においては、場合によっては大変重い責任を負うことになります。

そして債務者の立場では、支払い過ぎたお金を“利息をつけてでも”返還を請求する権利があるのです。

さらに、債務者にもしも損害があるならば、その賠償もしなければなりません。(民法704条)

過払い金の効力とは、このように貸金業者から取り戻せるお金を、借金の消滅や減額などのために、様々に活用できるのです。

利息制限法の上限金利で引き直し計算をする

消費者金融や信販会社等からの借金が膨れてしまい、返済に苦しんでいる債務者の方が弁護士へ債務整理の依頼をすると、まず、弁護士が各消費者金融等に対して受任通知を発送します。

受任通知を発想すると、消費者金融等は弁護士に対して「取引履歴を開示」してきます。

この取引履歴とは、債権者と債務者との間のいわば、「取引の歴史」のようなものです。

この取引履歴をもとに、弁護士は年18%の利息を支払ったという場合の残りの債務を再計算します。

あなたが返済すべき借金は、利息制限法で計算し直した残額

これまでの貸金業者は、年29%といった高利で利息をとっていた場合が多くありました。

弁護士へ依頼することで、これまで長い年月で支払っていた借金を、利息制限法に基づいて計算し直します。(これを引き直し計算といいます)

引き直し計算によって確認された高い利息は元本に充てられるべき額で、当然に元本は少なくなりますので、利息制限法で計算した利息もさらに少なくなります。

つまり、本当にあなたが返済すべき借金は、利息制限法で計算し直した残りの額になります。

あなたは、本来返さなくてもよい借金を業者に長年払い続けていたことになるのです。

引き直し計算をすることで、本当にあなたが返さないとならない借金額は違ってきます。さらには、引き直し計算で元本がゼロになっていれば過払い金が戻ってくる場合もあるのです。

このように、払い過ぎたお金を返還してもらう権利を「過払い金返還請求」といって、最高裁判所が認めた権利です。

ショウブ(優しい心)ショウブ(優しい心)

過払い金請求を個人で行う場合はそう簡単に貸金業者は応じません。ですので、借金の専門家である弁護士に依頼して交渉をしていただく必要があります。

引き直し計算の具体的な例

具体例①

例えば、元本100万円をサラ金から年利30%で借り入れ、それを1年間で、元本50万円と利息30万円を返済できたとしましょう。

形の上では、借金がまだ50万円も
残っているように思います。

しかしながら、利息制限法の制限利率は年利15%なので、この場合の利息30万円のうち、15万円が超過分として、利息制限法に違反する払い過ぎの利息となります。

そのため、払い過ぎた15万円は本来、元本に充てられるべきなので、これまで支払った元本50万円に超過分の15万円を含めて、合計で元本65万円を支払ったことになるのです。

結果的に、残りの借金は元本35万円のみになります。

具体例②

例えば、債務者のAさんが、元本50万円をサラ金から年利29%で借り入て、Aさんが1年間に15万円の返済をするものとします。

すると、サラ金業者の計算では借金の額がほぼ50万円のままです。(正確には、年利29%は14万5000円なので、元本は5000円だけ減って、49万5000円です。)

しかし、弁護士が年利18%で引き直し計算をすると、利息は9万円でよいはずなので、6万円の超過となるのです。

この6万円は、本来は元本の返済に充てられるべきのものですので、この場合、元本は44万円に減ることになります。

具体例③

上記の債務者Aさんが、2年目の支払いの場合を考えましょう。

サラ金業者の計算では、50万円について29%の利息を取って、元本はほぼ50万円のままとなっています。

しかし、弁護士による引き直し計算では、44万円の18%(=約8万円)しか払わなくてよいのです。

つまり、約8万円の利息の支払いを、15万円も支払っていることになり、いわゆる7万円分の超過となるのです。

その7万円は本来、元本の返済に充てられるべきのものですので、Aさんが本当に支払うお金は44万円−7万円=37万円となります。

具体例④

それでは、上記のAさんが、3年目の支払いに入った場合を考えてみましょう。

弁護士による引き直し計算をすると、37万円の18%=約7万円と、貸金業者の計算(50万円の20%)で、さらにその差額は開き、約8万円の過払いが発生します。

以上のように、引き直し計算をすることで、1年目(6万円)より2年目(7万円)、2年目より3年目(8万円)と、支払い期間が長くなるほど過払いが増えていきます。

過払い金の発生年数は?

上記のように長期間に渡って取引をしている場合、本来の利息制限法で定めた18%の利息で支払っていれば、すでに完済しているのです。

しかし、元本がゼロであるにもかかわらず、残元本が50万円であるとして支払いをしてしまいます。

もしも、あなたが5年程返済をしておりましたら、すでに過払い金が発生している可能性があります。

さらに、10年程度の取引が続いている場合では、過払い金の発生が確実に高く大きくなっているケースとなりましょう。

借金の過払い金返還請求の対象となる人とは

平成22年6月18日の法改正前までは、実に多くの貸金業者が法律よりはるかに高い利息お金を受け取っておりました。

そのため、法改正前にはじめて消費者金融等から借金をしたことがある人や、長い年月にわたって借金の返済を続けてきた人(5年~10年などの長期返済)は、過払い金が発生している可能性が大きいわけです。

また、その後に返済を完了した人も【6年以上取引が続いた人】は、高額な過払い金が生じている場合があるのです。

なお、過払い金の返還請求では、すでに完済している借金であっても、貸金業者から返還を求めることが可能です。

過払い金の時効は、“最後に借入・返済”をした日から10年です。これは、借金が完済して10年以内であれば、過払い金を取り戻せる可能性が高いのです。

ツワブキ(困難に負けない)ツワブキ(困難に負けない)

法改正後は、貸金業者がその法律に従う限り、新たな過払い金が生じることはなくなりましたが、それでも過去の過払い金が生じたままの状態の方が今だに多くいます!過払い金が発生しているかどうかは、取引履歴を基に、利息制限法の制限利率に引き直して計算をしないとわかりません。
心配な方は、まずは弁護士に相談をしてみましょう。