自己破産の手続きには、大きく分けて同時廃止と破産管財があります。
 

自己破産における【同時廃止】とは、破産者の資産や財産がほとんどなく、これをお金に換えても破産手続きの費用さえも足りない場合に、裁判所は破産手続開始決定と同時に破産手続きを終了させて免責手続きに入ります。
 

この手続きを、破産の「同時廃止」と呼んでおり、破産管財で行われるような債務者の財産を管理したり、お金に換えたりするような手続きはなされません。
 

なお、個人での自己破産の大多数は、同時廃止の手続きによるのが現状ですが、そもそも財産や資産もない債務者が対象となる同時廃止とは、どのような手続でしょうか。

 
この章では、破産開始決定における同時廃止の手続きの意味と流れをわかりやすく解説いたします。
 
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自己破産の申し立て手続きは個人でもできますが、債務整理に特化した弁護士に依頼することで取り立ては素早くストップされます。何よりも、自己破産手続は大変難しく手間もかかりますので、債務整理に強い弁護士に依頼しましょう。

資産も財産もない場合の同時廃止とは何なの?

 

同時廃止とは、債務者が不動産などの財産がなく、破産手続費用も捻出ができない場合、「これ以上、破産手続を行っても意味がない」ので、破産手続開始決定と同時に下される裁判所の決定のことをいいます。

 
一方、破産手続開始決定で破産手続が行われるものを、管財事件(破産管財人が選任される)と呼びます。
 

通常の破産手続(管財事件)においては、破産手続開始決定と同時に破産管財人が選任されて、その後、破産管財人により破産者の財産や資産(破産財団)は処分・換価されて債権者に分配する配当手続となります。
 

なお、同時廃止の場合では、破産手続開始決定と同時に、同時廃止の決定が下されますので、破産管財人は選任されることなく、破産手続は即時に終了となります。
 

つまり、同時廃止は、破産者の財産や資産を処分しても配当手続きのための費用(破産手続費用)が出ない場合にとられる手続きですので、破産手続開始決定と同時に破産手続が終了するという、破産者にとっては大変に有利であり、かつ、破産者を救済するための制度なのです。

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破産手続の費用すらでない場合とは?

 

「財産も資産もなく破産手続費用もない」というのは、自由財産(差押え禁止財産)の対象となるものを控除した後の財産が、20万円(破産手続費用)あるかどうかが目安とされており、20万円以下の場合においては同時廃止となります。
 
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破産法第216条第1項
裁判所は、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるときは、破産手続開始の決定と同時に、破産手続廃止の決定をしなければならない

 
上記の法令のとおり、同時廃止の要件は、破産財団に破産手続費用を支払うだけの費用がない場合を同時廃止としております。
 

しかし、同時廃止の場合でも、破産手続開始決定(破産宣告)が行われますので、債務者が破産者になったことには変わりません。
 

よって、公私の資格制限の効果が生じることになります。(これも、その後の免責手続で、裁判所の免責許可の決定が確定するとなくなります。これを“復権”といいます)
 
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一方、破産手続は終了となりますので、破産手続開始決定時に所有していた財産の管理処分権は失いません。
 

また、新たに取得した財産においても、もちろん自由に処分できますし、家財道具も債務者所有のまま自由に使用できます。

 
さらに居住の制限や通信の秘密の制限などの自由の拘束もありません。

 
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自己破産における同時廃止の流れ

 
それでは、弁護士による同時廃止決定の流れを確認してみましょう。

 

  1. ①まずは弁護士に無料相談へ

    ・あなたの借金残高や貸金業者との取引期間、資産や家計の状況など、包み隠さず全てを打ち明けます。

    ・ここで、自己破産が適用になるか、及び同時廃止として進むかを相談することになります。

  2. ②弁護士との委任契約の締結

    ・弁護士との無料相談の結果、自己破産として借金整理が依頼が決まったら、弁護士との間で委任契約を締結します。

    ・着手金など諸費用の心配事は何でも弁護士に尋ねてくださいね。

  3. ③あなたの依頼を弁護士が受任

    ・自己破産の申し立てを行うことになったことを弁護士が受任されます。

    ・ここからは弁護士が今後の手続きを進めることになります。

  4. ④受任通知の発送

    ・通常は「委任契約の締結の日」に債権者に「受任通知書(介入通知)」を送付します。

    ・貸金業者が受任通知を受け取った時点で、業者からの取り立てや督促がストップします。

    ・受任通知の送付と同時に債権者に対して「取引履歴の開示請求」をします。

  5. ⑤債権額の調査・過払い金返還請求

    ・債権者から提出された「取引履歴」を基に、債権額などの調査をします。

    ・利息制限法に従って引き直し計算をすることで、本当に返すべき借金額がわかります。もしも払い過ぎていた場合には過払い金を取り戻せます。(過払い金の返還が困難な場合、訴訟を起こして過払い金を回収することもあります。)

  6. ⑥資産や財産・家計状況の調査

    ・資産や財産に関する調査で、一定の財産等を所持されている場合では同時廃止ではなく「破産管財」として扱われる可能性があります。

  7. ⑦免責に関わる調査

    ・上記の資産等の調査に加えて重要なのが免責調査です。

    条件によっては免責が与えられない「免責不許可事由」があり、申し立てた人がその条件に当てはまるような行為をしている場合には免責が認められません。

    (裁判所の裁量免責によって免責が許可される場合もありますが、少しでも心配な場合は早い段階で弁護士に事実を打ち明けましょう。)

  8. ⑧破産申立て及び免責申立て

    ・自己破産を行うには、破産手続き開始・免責許可の申立書を作成する必要があります。

    この申立書には、家計の収支に関する資料や、資産・財産に関する資料などを添付します。

  9. ⑨自己破産の申し立て

    ・あなたのお住まいの管轄する地方裁判所にて自己破産の申立書を提出します。なお、申立書には手数料(収入印紙)と通便切手を添付します。

    ・自己破産の申立書が受理されましたら、官報広告費を予納することになります。(裁判費用については、弁護士にお尋ねください。)

  10. ⑩(破産者の審尋)

    裁判所によっては破産者の面談(審尋)が行われる場合もありますが、弁護士が代理人の場合では基本的に破産者審尋は行われません。

  11. ⑪破産手続開始決定(同時廃止の決定)

    ・かつては破産手続開始決定を「破産宣告」と呼ばれておりました。

    ・同時廃止の場合、破産手続開始決定と同時に破産手続廃止決定もなされます。【廃止決定】とはすでに配当すべき資産や財産がないので、その後の手続きを省略して終了させる決定です。

  12. ⑫(免責審尋)

    ・同時廃止に進むと、破産手続きの開始決定から2か月ほどで免責の面談が開かれる場合もあります。

    ・免責審尋は裁判所にて開催されており債権者会議というもので、破産者が免責相当かどうか及び免責不許可かどうかを調査します。

    ・多くの裁判所では弁護士または司法書士が代理人の場合、書面審査のみで面談が開かれないことが多いようです。

  13. ⑬免責決定・不許可決定

    ・免責許可の確定は、決定後2週間程で官報に名前が載り、さらに2週間が経過すると免責が確定されます。(免責確定の書類は送付されません。)

    ・この免責確定で自己破産手続きは終了し、借金の支払い義務が免除されます。

    ・免責不許可事由であっても、裁判官の裁量で免責される場合もあります。(裁量免責)

    ・免責不許可となった場合は自己破産の申し立てをした地方裁判所を管轄する高等裁判所に対して「異議申立て(即時抗告)」をすることが可能です。

弁護士や司法書士に依頼する場合の注意点と費用は?

 

お金がない中での自己破産手続きは、費用の面でも心配になりますね。

 

裁判所に納める費用とは別に、あなたの代理人となられる弁護士等への費用は当然にかかることになりますが、あなたの負担にならないような分割などの配慮をなされることでしょう。

 

費用については、依頼される弁護士又は司法書士に遠慮することなく何なりとお尋ねください。
 

その際、ご自分で自己破産の申し立てをする時の負担や費用などを確認して選択しましょう。

 
なお、裁判所では弁護士や司法書士の紹介はありません。
 

最後に、電車のガラスに「債務整理に強い!」などと貼られている広告を多く見かけますが、中には弁護士の資格がないにもかかわらず、自己破産の申立書等を作成して、その報酬を(高額にして)要求する者がおりますので、十分な注意が必要です。

 

 
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これからも、あなたの周りには姿を変えて融資の甘い罠がひしめいてますからね。本当に気を付けましょう。いよいよこれから!スタートですよ!